「かがみの孤城/辻村深月」あらすじ・感想

かがみの孤城 小説のあらすじ・感想

あらすじ

雪科第五中に入学して間もなく、学校に行けなくなったこころ。

いつものように自分の部屋で過ごしていると、突然姿見が光り出し、中に入ってしまった。

気が付くと目の前には、狼の仮面を着けた、小さな女の子。

「おっめでとうございまーす!あなたは、めでたくこの城のゲストに招かれましたー!」

かがみの中の不思議なお城に招かれたのは、こころを含めて七人。

期限までに隠された鍵を見つけ出し願いの部屋を開けば、どんな願いも叶えるという。

お城が開くのは9時から17時。願いを叶えられるのは一人だけ。

様々な事情を抱えた同年代の七人は、自分の願いを叶えたいと思いながらも、徐々に打ち解け、かけがえのない存在となっていく。

どこの誰かも知らない七人の共通点が見つかったとき、物語は大きく動き出す。

感想

アニメ映画にもなったこの作品、映画は観てないのですが、中学一年生のこころの目を通した素朴な描写が、お城の様子や人物の表情等がありありと見えてきて、とても魅力的です。

普段小説の伏線にまったく気づかない私が何点か気づいてしまい、驚きが減ってしまった部分があったのは少し残念でしたが、キャラクター達の純粋な心や美しい友情があふれる結末には、それを上回る感動が味わえました。

それぞれ辛い思いをしてきたけれど、お互いのことを思いながら乗り越えようとする姿には力をもらえます。

七人のそれからの人生に思いを馳せて、長い間余韻に浸ってしまいました。

ころり的好き度

★★★★★

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