「六人の嘘つきな大学生/浅倉秋成」あらすじ・感想

六人の噓つきな大学生 小説のあらすじ・感想

あらすじ

リリースされるや爆発的な人気となったSNS「スピラ」を運営する株式会社スピラリンクスが、初めて新卒の採用を開始した。

破格の初任給に先進的なオフィス、何もかもが洒落ているスピラリンクスに憧れ、最終選考まで残ったのは、波多野祥吾ら六人の学生たち。

人事部長から発表された最終選考は、一か月後に行われるグループディスカッション。

それも、内容が良ければ六人全員内定もあり得るとのことで、六人はさっそく準備にとりかかる。

スピラリンクスに関係する情報を出し合い、互いの絆を深め合い、最高のチームになった六人。

絶対に全員でスピラの同期になりたいと誰もが願っていたが、突然最終選考の内容を変更するというメールが届いた。

ひとりだけとなった内定者を決めるために始まったグループディスカッション。

そこに突如現れた謎の封筒が、六人の本性を明らかにしていく…?

感想

就活生が六人も出てくるのですが、みんなそれぞれに特化したものがあって、彼らも、私も、最高のチームだと思っていたんです。

みんな頑張っていて、情熱を持っている。

前半のそんなキラキラした雰囲気から一転、最終選考以降は、嫌なところがたくさん出てきます。

読者は裏切られ、裏切られ、そしてまた裏切られ…。

選考結果はモヤモヤするところもありますが、その後の物語では霧が晴れるようにすっきりキレイに収束します。

犯人は誰なのかというミステリーがメインだとは思いますが、青春を感じ、就活システムへの疑問も投げかけ、人を見る目について考えてしまう、素晴らしい作品です。

ころり的好き度

★★★★★

コメント

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