「元彼の遺言状/新川帆立」あらすじ・感想

元彼の遺言状 小説のあらすじ・感想

あらすじ

美人で凄腕の弁護士・剣持麗子はある日、元彼が亡くなったことを知る。

大手製薬メーカーの御曹司であった元彼は、奇妙な遺言状を残していた。

僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る。

彼の周囲で何が起きたのかを知り、遺産を手に入れたいという元彼の幼馴染・篠田を犯人に仕立て上げれば、成功報酬として百五十億が見込める。

お金が欲しい麗子は、百五十億を手に入れるために奔走する。

感想

お金への執着が強い剣持麗子は、とんでもない主人公。

指輪の値段でプロポーズを断った時は面食らってしまいました。

しかし読み進めていくと案外気持ちのいい人物で、他人の見た目をキツく評価したり、気が強くてケンカもするのですが、人の良いところは素直に認めるし、弁護士として優秀だし、仕事に一直線な姿は爽快です。

ミステリー小説というと、探偵役となって事件を追究したり、犯人目線となって事件を起こしたりというのが多いパターンですが、この小説は、無実の依頼人を依頼人自身の希望で犯人に仕立て上げるというのだから驚きです。

そこでグッとつかまれますし、その後も個性豊かな登場人物やエンタメ性に富んだ後味の良いストーリーのおかげで、最後までとても楽しく読めました。

ころり的好き度

★★★★☆

コメント

タイトルとURLをコピーしました