「怪物の木こり/倉井眉介」あらすじ・感想

怪物の木こり 小説のあらすじ・感想

あらすじ

他人への共感性が著しく欠如し、何のためらいもなく人を殺す。

二宮は、いわゆるサイコパスと呼ばれる人間である。

ある日の仕事帰り、自宅マンションの駐車場で人の気配に振り返ると、そこには怪物のマスクをかぶった男がいた。

怪物マスクは手に持った斧で二宮に襲いかかってきたが、致命傷は免れた。

ーあいつは必ず俺が殺してやるー

そう誓った二宮だが、怪物マスクに襲われて以降、しばしば自分の感情がコントロールできていないことに気づく。

一方その頃、斧のようなもので頭部を割り、脳を持ち去る連続殺人が発生していた。

殺人鬼対殺人鬼。

先にしとめるのはどちらか。

感想

サイコパスの悪徳弁護士がシリアルキラーに襲われるという導入はもちろん言うまでもなく、 グロテスクでありながら感情的でもあるプロローグと、ファンタジーさがより不気味さを際立たせる幕間もかなり刺激的です。

これで心を掴まれない人などいるでしょうか。

その後の展開も期待を裏切らず面白い。

二宮と友人のサイコパスなやり取りはもはや痛快ですし、論理的かつ正義感のある警察側の捜査も熱いです。

サイコパスや連続殺人など物騒なワードが飛び交いつつ、愛や幸せに迫っていくテンポの良いストーリー、とても楽しかったです。

ころり的好き度

★★★★☆

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