あらすじ
医師である速水秀悟は、かつて精神病院だった名残のある薄気味悪い療養型病院に、当直のバイトに来ていた。
身寄りがなく、寝たきりや意識不明の患者が多いこの病院の当直は、普段はほとんど仕事がないが、この日は違った。
看護師からの呼び出しの電話を受けて行ってみると、そこにはピエロの仮面をつけて拳銃を持った男と、腹を打たれたらしい美女がいた。
美女の手当てをするために立ち入った違和感のある手術室、挙動不審な医師と看護師、一貫性のないピエロの言動…。
この病院、何かがおかしい。
朝五時まで立てこもるというピエロの目をかいくぐり、ピエロの目的と病院の秘密を暴けるか。
感想
ミステリアスでスリリングな展開。
そしてピエロも医師も看護師もいかにも怪しいし、解決パートも分かりやすいので読みやすいです。
それでいてチープさを感じさせないどんでん返しの真相は、読み応えたっぷりで、とても楽しめました。
作者自身が医師だそうで、専門的な部分がありますが、とても分かりやすく書かれているので、本格的な医療ミステリを体験できます。
ころり的好き度
★★★★☆
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