あらすじ
収集日の前夜に出された可燃ごみが燃えるという、連続不審火が発生した。
警部である葛は放火と見て捜査を始めるが、それから不審火は途絶えてしまった。
犯人はなぜ放火し、なぜやめたのか。
表題「可燃物」を含む五編のミステリー。
感想
ほとんど犯人は確定しているのに、決定的なものがない…そんな事件の真相にたどり着く葛の捜査能力がずば抜けていて、かっこいいです。
人間性に少し難アリで、あまり慕われていない葛ですが、人間というものをよく理解しているからこその事件解決なのではないでしょうか。
そして解決はするものの、なんだかやるせない気持ちになるのが、この本の好きなところです。
犯人が逮捕されてめでたしめでたし、とならないのが生々しくて良かったです。
ころり的好き度
★★★★★
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