「海賊と呼ばれた男/百田尚樹」あらすじ・感想

海賊と呼ばれた男 小説のあらすじ・感想

あらすじ

第二次世界大戦で焼け野原になった東京。

未来はないと言われた石油で独立し、粉骨砕身しながら操業してきた「国岡商店」は、戦争で何もかも失った。

しかし店主である国岡鐵造は、一人も馘首することなく、日本人としての誇りを持ち、国岡商店を再建しようと奮闘する。

石油で社員を、日本を守り育ててきた男・国岡鐵造の一生を描いた物語。

感想

国岡鐵造がとにかく熱く、かっこいい。

従業員も読者もみんな鐵造に惚れてしまいます。

ですが、長時間労働や健康被害が出る作業を美徳としている場面もあって、良くも悪くも時代を感じますね。

従業員がやりたくてやっているのですが、みんな熱すぎて、個人的には逆に冷めてしまうこともありました。

出光興産創業者の出光佐三をモデルとしているとのことで、どこまでが事実なのかはわかりませんが、儲けではなく日本の発展を第一に考える姿、信念を貫く姿、自分が率先して行動する姿など、人間として手本にしたいものが多数ありました。

鐵造の人生が描かれていますが、戦後の日本の復興譚といっても過言ではありません。

今の日本があるのは国岡(出光)のおかげと思える、壮大な物語でした。

また「永遠の0」を読んだ人には嬉しいサプライズがありました。

ころり的好き度

★★★★☆

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