あらすじ
戦士団<独角>の頭として戦ってきたヴァンは、帝国<東乎瑠(ツオル)>に敗れ、奴隷となり岩塩鉱で辛い日々を送っていた。
ある夜、謎めいた犬の群れが岩塩鉱に現れ、次々と奴隷に襲い掛かる。
噛まれた者たちはみな謎の病で死に至ったが、ヴァンはなぜか生き残った。
同じく奇跡的に生きていた幼い子どもを「ユナ」と名付け、ヴァンとユナは共に生きていくが、やがて二人に異変が起き始める。
一方、優秀な医術師であるホッサルは、恐ろしい病の治療法を探るため、生き残った貴重な身体であるヴァンを追う。
謎の病に隠された思惑が交錯する、ミステリアスなファンタジー。
感想
魅力的な架空の生き物や厳しくも美しい壮大な自然、そして謎に満ちた恐ろしい病。
しっかりと作りこまれたファンタジーの世界観が素敵でした。
読み始めてしばらくはあまりスピード感がなく、ヴァンとユナの逃亡サバイバルとか、変化していく自分との戦いのような話かな、と思ったのですが、実は複数の思惑やその時代の最先端医療が絡み合っていくとても面白いストーリーでした。
かつては<独角>の頭として恐れられ、岩塩鉱で奴隷としてひたすら働かされていたヴァンでしたが、ヴァンが長い時間をかけて築いてきたもののおかげで、物語のラストはとても温かく、気持ちのよい余韻がありました。
ただ、地域の名前や人物の名前がたくさん出てくるのですが、どれも覚えにくく、設定を理解するのに苦労しました。
人物の出自や相関が重要になるので、わからなくなったら掲載されている登場人物紹介を見るのがオススメです。
ころり的好き度
★★★☆☆


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