「カフェーの帰り道/嶋津輝」あらすじ・感想

カフェーの帰り道 小説のあらすじ・感想

あらすじ

東京・上野。

大正から昭和にかけて、繁華街から離れたところにひっそりたたずむ「カフェー西行」では、今日も女給達がにぎやかに働く。

竹久夢二の美人画のように美しいタイ子。

楽しむためにどうでもいい嘘ばかりつく美登里。

美登里を上回る嘘をつく、恰幅の良い中年の園子。

学歴を鼻にかける、勝気なセイ。

兄の死から立ち直れない母に手を焼く幾子。

女給達のそれぞれの人生を描く、連作短編集。

感想

文章からカフェー西行やその時代の雰囲気がしっかり伝わってきて、物語の世界観に浸れます。

世界観をより印象付けるような装丁もとても素敵です。

どの女給達も一癖あるのですが、それぞれの物語が終わるころにはすっかり好きになってしまいます。

初めは嫌悪感すら抱いていたセイも、とてもかわいく思えました。

ぜひお目にかかりたいのは、竹久夢二の絵のようなタイ子ですね。

登場人物に惹かれるのはもちろん、女給という絶妙な仕事を通すことで、戦時中や戦後の暗さ、悲しさ、その中にある温かさ、希望、人情、友情、そして女性の弱さ、強さ。

いろいろなものを見せてもらえました。

ころり的好き度

★★★★★

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