「ラブカは静かに弓を持つ/安壇美緒」あらすじ・感想

ラブカは静かに弓を持つ 小説のあらすじ・感想

あらすじ

全日本音楽著作権連盟、通称「全著連」に勤める橘は、上司からある仕事を命じられる。

それは、大手音楽教室「ミカサ」へ二年間生徒として潜入し、演奏権侵害の証拠をつかむというものだった。

少年時代にトラウマを負い、チェロや深い人間関係と距離を置いていた橘だったが、スパイとしてチェロ講師・浅葉のもとへ通い続けるうちに、変化が起き始める。

感想

周りから見れば優良企業に勤める美しい青年ですが、トラウマを抱える孤独な人間。

そんな橘が、浅葉を始めとするミカサ音楽教室の人達と少しずつ信頼関係ができていって、生活が豊かになっていく様子は、こちらまで嬉しくなってきます。

どうかこの毎日が続いてほしいと願わずにはいられませんでした。

講師や生徒同士との、大人の友情、程良い距離感。暑苦しくはない、でもしっかりとした温かみのある関係が心地いいです。

派手な物語ではないけれど、橘の心理がしっかり描かれていて、時には希望が持てたり時にはイラついたりと、すっかり感情移入しながら読みました。

特に浅葉との関係が悪くなるシーンなんかは、とても辛かったです。

主人公もストーリーも美しく、読み心地のいい物語でした。

ころり的好き度

★★★★☆

コメント

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