あらすじ
カフェの店長として働く原田清瀬は、恋人の松木が喧嘩で大けがを負い、病院に運ばれ意識不明だと連絡を受ける。
清瀬は、おだやかな松木が殴り合いの喧嘩をするなどまったく想像できないが、久しぶりに入った松木の部屋でも、子どもに字を教えていたような形跡という知らない一面を目にする。
頻繁に連絡が取れなくなる松木。
親のことを話したがらない松木。
清瀬は、松木のことを何もわかってなかったのかもしれないと思い始める。
感想
川のほとりに立つ者は、水底に沈む石の数を知り得ない
作中の小説の一節を思い知らされる物語です。
そして川のほとりに立つ者と、川の底に沈む石は、いつでもその立場ではなく、入れ替わりながら日々を過ごしているということも思い知りました。
現実を突きつけられ、思いはすれ違い、差し出した手は振り払われますが、温かいお話だと思いました。
何も知らない清瀬、やらかす品川さん、公平な松木、人の助けになりたい樹、その場しのぎのまおさん…きっと誰にでも、思わず共感してしまう登場人物がいると思います。
たくさんの人に読んでほしい、大人の道徳の教科書のような本です。
ころり的好き度
★★★★☆



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