あらすじ
愛子の所属するアイドルグループ EXT YOUは、武道館でのライブを夢見て活動に励んでいる。
メンバーの卒業、成長期による体系の変化、プライベートの過ごし方、アイドル以外の活動。
アイドルであるためには、たくさんの期待と批判を受けなければならない。
愛子やメンバーが選び取っていくものは正しいのか。
小さい頃から、ただ歌が好き。ただ踊るのが好き。
そんな少女が、自分にとって本当のことを探していく。
感想
浅井リョウさんの小説はいくつか読んだことがあるのですが、どれも比喩がとても綺麗で好きなんです。
こちらの作品も、ページを開いてすぐ
透けた夜空の向こう側、宇宙の中身がうっすらと見える。
など、素敵な表現がたくさんあって、その度に胸がキュンとしました。
アイドルって本当に過酷なお仕事ですよね。
歌とダンスが好きで、みんなに見てもらいたい。そんな気持ちだけではやっていけないことがたくさんあります。
アイドルである自分に求められていることは分かっているけど、みんな自分なりの理由で別の選択をすることがある。
主人公の愛子はアイドルとして選んではいけない行動をするのですが、その心情は本当に美しくてかっこいいんです。
私はアイドルに対して特別傾倒しているわけではないのですが、それでもいつも可愛くいてほしい、歌もダンスもある程度のスキルはあって欲しい等、色々なことを求めてしまっていました。
世間には 私以上に、アイドルに対して過剰に期待したり批判したりする人が多いと思っています。
そんな人たちもこの作品を読んだら、少しアイドルの見方が変わるのでは、と思いました。
ころり的好き度
★★★★★
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