「52ヘルツのクジラたち/町田そのこ」あらすじ・感想

52ヘルツのクジラたち 小説のあらすじ・感想

あらすじ

人と関わらず、1人でそっと生きるため、大分県の小さな海辺の町に越してきたキナコこと貴瑚は、1人の少年と出会う。

その少年には虐待の疑いがあり、精神的なものから声が出せないようだった。

自分と同じ匂いを感じるこの少年を、新しい人生へ連れて行ってあげたい。

自分が傷つけた大切な人が、そうしてくれたように。

誰にも聞いてもらえない声でなくクジラのように、届かぬ声を上げる者たちが出会い、行き着く世界とは。

感想

辛い時に思わず名前を呼んでしまうほど、キナコにとって大きな存在であるアンさんが、どうしてそれほどの存在になったのか、そしてどうして死んでしまったのか。

新名という恋人はキナコにとってどのような人物だったのかなのか。

アンさんにとってのキナコはどういう存在なのか。

小出しにされるキナコの過去にどんどん引き込まれ、読んでいて辛いけど目が離せませんでした、。

キナコと少年「52」の負った心の傷はきっと一生癒えないものだと思いますが、二人にとって希望のあるラストで救われました。

キナコと少年が出会えてよかったと、心から思います。

人との出会いや、人々が支え合って生きていくことの大切さが、力強く伝わってきました。

ころり的好き度

★★★★★

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