「最後の皇帝と謎解きを/犬丸幸平」あらすじ・感想

最後の皇帝と謎解きを 小説のあらすじ・感想

あらすじ

中華民国が建国され、清朝の皇帝であった溥儀は、廃帝となった。

清朝を復権するのに必要な資金を調達するために溥儀が選んだ手段は、城に眠る水墨画を贋作とすり替え売却するというものだった。

その贋作を描くために雇われたのは、日本人絵師の一条剛。

城で起こる数々の事件を解決していくうち、溥儀と剛は身分も国も超え、心を通わせていく。

感想

歴史ミステリーであり、中国人と日本人の身分を超えた友情物語であり、傍若無人な廃帝の成長物語でもあります。

伏線も丁寧に張られ、ミステリ、友情、成長どの物語をとっても素晴らしいです。

年齢と身分ゆえに憎たらしく、そこがかわいい少年廃帝と、落ち着いた青年絵師のコンビは魅力的で、時に楽しく、時にほのぼのさせてくれますが、最後は胸が締め付けられる切なさが待っていました。

それでいて温かみもある余韻がとても良いです。

きっと入念に調べたであろう当時の市井や城、そこで働く人々、食べ物など、細かいところまで自然な描写があり、物語への没入感や深みへ貢献しているのだと感じました。

ころり的好き度

★★★★★

コメント

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