「ツナグ 想い人の心得/辻村深月」あらすじ・感想

ツナグ 小説のあらすじ・感想

あらすじ

渋谷歩美は、使者<ツナグ>を継いで七年目になる。

使者とは、生きている人間と死んだ人間とを会わせる窓口。

「ご縁」のある者だけが辿り着けるという奇跡の面会は、生きているうちと死んでから、お互いが望みあえば一度だけ叶えられる。

ある者は歴史上の英雄に会いたいと願い、ある者は幼いまま亡くした我が子に会いたいと願う。

依頼人の思いや人生に触れながら、歩美自身も「ご縁」について考える。

感想

死んだ人間と会うという実際には起こりえない状況ですが、本当にそんな面会があったらこんな感じだろうな、と思えるようなリアリティがあります。

一度あるかないかの機会を、いつ誰と会うために使うのか。会ったら会ったで、後悔する結果にならないか。

使者であり、普通の青年でもある歩美とともに、「今を生きている」ということについて考えずにはいられません。

また、この作品は私よりも一回りも二回りも年上の人物が多く登場するのですが、みんな魅力的なキャラクターで、こんな風に年を重ねられたら素敵だなぁと思いました。

特に娘を病気で亡くした時子さん。

後悔もあるけれど前に進んでいく姿、見習いたいです。

ころり的好き度

★★★★☆

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